3大栄養素の消化と吸収について医学的に解説してみた
2025年02月17日

1.3大栄養素とは
3大栄養素とは炭水化物、蛋白質、脂質のことを指し、人体を構成しエネルギー代謝の源になります。
2.消化について
上記の栄養素は高分子のため、そのままでは消化管で吸収することはできません。
食物中の高分子物質を、体細胞が各種の代謝活動に利用できる大きさに分解する働きが「消化」と言います。
消化、分解されると最終的に名称も変わります。
・炭水化物(デンプン)→グルコース
・蛋白質→アミノ酸
・脂質→脂肪酸とグリセロール
3.消化活動の3様式
1.機械的消化(物理的消化)
固形食物は、咀嚼と唾液で適度大きさになることで、飲み込みやすくなります。嚥下により胃に運ばれた食物の小塊は、胃壁の粘膜ヒダと平滑筋の収縮運動により胃液と混ぜ合わされ、かゆ状になります。
2.化学的消化
1の工程でかゆ状になった食物は、消化酵素を含む消化液と混ざりあい、加水分解を受けます。
さらに、二糖類、ペプチドは、小腸粘膜細胞の管腔膜に結合している二糖類分解酵素やペプチターぜの作用により、それぞれ単糖、アミノ酸になり(膜消化)、粘膜細胞に吸収されます(膜輸送)。
生物的消化
乳酸菌は乳糖を加水分解してグルコースをガラクトースを生成します。
牛乳を飲むと下痢をする人は乳糖不耐症といい、ラクターゼ活性が低いがヨーグルト(生きた乳酸菌)を食べれば乳糖が消化吸収されるので、下痢をしません。